「茶事の練習をしましょう。夜にやってみませんか?」と、茶道の先生からのお誘い。当日は先生宅に17時集合と決まりました。
その日の最高気温は35度。夕方からとは言え、着物で行くのを躊躇していましたが、先生が「よろしければお着物で集まっても・・・」とおっしゃっていたので、頑張って着ることに。
悩んだ末に出してきたのは絞りの浴衣。白襟を重ねれば少し格があがるという浴衣なので、それを着ることに。帯は悩んだ末、兵児帯(へこおび)をチョイス。最近流行っている大人用の兵児帯、買ったはいいもののあまり使っていなかったので、この際使っちゃえ~と勢いで締めました。茶事なのにね・・・。
2か月ぶりの着付けは下手くそになっていて、時間ばかりかかります。兵児帯も大人っぽく締めるのは結構難しくて、そうこうしているうちに汗まみれ。行く頃にはすでにバテてしまいました。
出がけには、夫から「盆踊りに行くの?」と言われる始末・・・。
やっぱりこの装いは失敗だったかと思いつつ、時間もないので先生宅へ。するといつもお着物姿の先輩生徒さんがなんと洋服!
「ごめんなさいね、暑すぎて・・・」
それを見た瞬間、疲れがど~っと出てしまいました。
先生もまだ作務衣姿。「これから着替えますね。」とはおっしゃっていましたが、汗だく。
その後、先生宅の台所で割烹着を着て、お菓子の用意をしながらも何だか気分は晴れず・・・。先生が足りないものがあるとおっしゃって買い物に出たすきに、一度自宅へ帰って洋服に着替えることを決意。先輩の生徒さんも快く送り出してくれました。
帰宅ラッシュの時間とぶつかって、少々時間がかかりましたが、35分後には再び先生のお宅へ。ちょうど準備が終わったころで、茶事スタートには何とか間に合いました。
セ~フ!
洋服で正解。さっきの沈んだ気持ちはどこへやら。身体も楽だし、前向きな自分になれました。
「事前に洋服で行くことを連絡してあげれば良かったね。」と先輩生徒さんに謝られましたが、自分の気持ちが晴れなかった原因は、暑さに負けて絞りの浴衣と兵児帯で行ったこと。9月中旬らしい装いとは程遠い和装姿に自分でも嫌気がさしていたのです。
茶事は覚えることが多く、「不加減で」というご挨拶も初めて知りましたが、おかげさまで充実したお稽古でした。
本当は月見の茶事にしたかったそうですが、あまりの暑さに雨戸も閉めて、冷房かけながらでしたので、月を愛でたのは帰る時。
バタバタしましたが、お稽古のあとに見上げた月はとってもきれいでした。
今宵は居待ちの月かなあ?