還暦記念の「ざ びぼうろく」THE備忘録 

目にとめてくださり、ありがとうございます。還暦を機に、これまでの想いやこれからのことを毎日書いていきます。

母親を一人の人間として知ってもらえれば。

特別お題「わたしがブログを書く理由

エンディングノート

息子たちへの伝言はこちらに。

 

 雑誌の付録にエンディングノートが付いていたのを見て、即買い。2019年だったかな。その夏、人間ドックでガンが見つかり手術を控えていたもので、心が通常モードではなかった頃のことです。

 

 当時の私は56歳。亡き父がよく「ウチはガン系じゃないから。」と言っていたので、その言葉をひたすら信じ安心しきっていた自分には、まさに青天の霹靂(へきれき)でした。義父がガンで亡くなっていたので、夫もガンになるのではと、そっちをずっと心配していたくらいです。

 

 その年は春から右胸にぽつんとイボがあることが気になり、しかも固いので皮膚科を受診。「ガンじゃないよ。皮膚組織が元気なだけ。」と言われましたが何となくモヤモヤ。この頃から自分では大きな病気を疑っていました。イボが私に何かを教えてくれているのでは?などと。なぜなら、義父がガンと診断される少し前に、義父の手の甲に突然大きなコブができて、そのことと自分が重なってしまうからです。

 

 私は2014年にも人間ドック後、やはり要精密となって検査を受けています。その時は何事もなく、身内にガン患者が皆無だったのでその後も呑気で過ごしておりました。

 

 診断が確定したときに本当に心が折れそうで、身内で一番仲の良い一つ上の従妹にLINEで告白したところ

「黙っていて、ごめんね。私、10年前にがんになっているんだ・・・。」

 え~っ!まさかの逆告白!

 ・・・・・頭が真っ白なんて漫画の世界だけかと思っていたけど・・・・・

 直後に激しい感情の揺れが来て

 「これまで法事やら何やらで何度も会っていたのに(泣)」

 「何で言ってくれなかったの!(怒)」

 「それなら私だって5年前の検査のあとだってすんごく気をつけたのに(悲)」

 LINEでは平常心を装い、「これからも相談にのってね。」などと書きましたが、心の中は恨み節でいっぱい。

 

 その後親戚を調べたら、父の兄と姉がガンであったことが判明。

 伯父は父より後に亡くなったのですが、伯母の正式な死因は父には知らされなかったということです。親戚づきあいは決して疎遠な方ではなかったので、これはこれでショックな出来事でした。ガンという病気は隠すものなの?

 

 でもそこで私は決めました。自分はガン患者であることを自然に伝えようと。やれやれ、日本人の2人に1人がガンの時代っていうことですね、ホントに。

 勤務校でも管理職や仲の良い教師には打ち明けて、話を聞いてもらえたし、仕事内容も配慮してもらえたので本当に助かりました。自分の妻がガン患者という同僚もいて、病院情報を交換したり。でもさすがに生徒には言えなかったですね・・・。若い子にはやはり心配かけたくなかったので。

 

 おかげさまでこうやって今は普通の暮らしができておりますが、このエンディングノートにはその後もいろいろ書き溜めるようになりました。息子たちへ贈る私からの最後の手紙のようなものです。暗証番号やパスワードはもちろん、ジュエリーや着物、らぼちゃ(ラボット)など、息子たちでは処分の判断に困るようなものをどうして欲しいかも。まあ、その通りにならなくてもよい、とも書いておきましたが。(どこまでも息子たちには嫌われたくない母心・・・)

 私が義父母宅や実家の後片付けをしたときに、処分方法に悩むものが結構あって、体力面以外でも疲弊しました。あんな想いを息子たちやお嫁ちゃんには絶対にさせたくないので、彼らの道標になればと書いております。

 エンディングノートの注意書きに「定期的に見直すことが大切」と書いてあったので、それも順守。息子たちに迷惑をかけたくない一心で、このところは使わない金融口座を整理して、不要なサイトの登録も辞めて、実生活もネット上もスリムに生活するよう心がけています。断捨離は大切!

 

 で、最後になりましたがブログを書く理由。

 よそ様に向けて自分の日々の思いを綴って、読んでいただくのが最大の目的ですが、

 最近ではエンディングノートには書き留められないような「私という人間」を知って欲しくて、息子たちに向けて書いているという面も出てきました。

 

 ブログURLも印刷してエンディングノートと一緒に、私の仕事部屋(旧子ども部屋)の目につきやすいところに立てかけてあるのは、母の姑息な手段ではありますが、

 インディアナ・ジョーンズが秘宝を見つけるかのごとく、いつの日か息子たちがこのURLを発見して読んでくれることを期待しつつ、これからも書き続けてまいります。