還暦記念の「ざ びぼうろく」THE備忘録 

目にとめてくださり、ありがとうございます。還暦を機に、これまでの想いやこれからのことを毎日書いていきます。

還暦の友情

銀座

歩行者天国

 某日の午後4時頃、数年ぶりに歩行者天国を歩きました。歩行者天国って、ちょっと昭和感が漂う言葉のような気もします。

 

 暑くもなく寒くもなく、ほどよい気候で、道路の真ん中にパラソルと椅子が設置されているのを見たら、気分もウキウキ。パラソルを背景に友人と並んでつい自撮りしてしまいました。楽しくて、嬉しくて、満面の笑顔で撮影完了。友人は都内在住者なので、私だけが完全なるお上りさん状態でした。

 

 友人の案内でファッションビルに行き、店内を巡りましたが、私は他人の服装を見るのも大好き。行きかうおしゃれな人たちの服装にもつい目が奪われてしまい、終始キョロキョロ。またお店には自分が住むところには到底売っていないような服ばかりが並んでいて、それらを見てまわるのも楽しくて嬉しくて・・・。

 

 友人が冬のコートを見たいというのでくっついて行って、とあるお店に入りました。ちょうど3人の女性客が店内を出るところで、大きな紙袋を2つ持っていました。母親と若い娘2人のようでしたが、チラ見しただけでもかなり高級そうな装い。こういう雰囲気の人たちが買うお店なのか、とちょっと緊張しましたが、友人と一緒だし、それほどびくびくする年齢でもないので、買うわけでもないのにしげしげと商品を見ていました。

 どの商品も値札が服の奥深くにもぐっていて、取り出して見るのも一苦労。手前にあったショートコート、はてさておいくら?何とか値札を引っ張りだして見たら100,000円以上の値が!お~そういうお店だったのか・・・

 最初にその店に入った時に、店員が店を出るお客に大きな紙袋を渡して、深々とお辞儀をしていたのも納得。

 ちょっと離れたところにいた友人のそばに行き、今見た値段を小声で伝えたら、彼女が気に入ったというコートのお値段は300,000円台。

 あはは・・・そういうのが欲しいのね・・・

 しかしながら、彼女が欲しいという色のコートは、ちょうど他の客が試着していたので、彼女は買うのを辞め、2人で店を出ました。 

 

 その友人と仲良くなったのはここ2年。彼女は今も現役で勤めていて、どこかの企業の重役さんらしい。お互い同じ病を経験していて、麻雀が大好きという共通の趣味があるので急接近しましたが、とても気が合って一緒に旅行をするまでの仲になりました。

 

 昼食も彼女が推薦するお店へ。私が、彼女に頼まれて縫った小物ケースを3種類渡したら、どれも気に入ってくれて、お礼に昼食をごちそうしてくれました。今回は結構よい生地で縫ってきたので、材料費を考えればこちらは妥当な取引かな。

 

 その日の午前中は2人で雀荘に行っていて、私は焼き鳥状態(一回も上がれない)だったのですが、美味しいランチと素敵なお店を見てまわったので、気分は好転。

 その後も彼女に薦められるまま、たくさん歩いて、のど飴を買ったり、沖縄そばを買ったりして帰宅の途につきました。

 

 何十万円もするコートをごく普通に見ていた彼女と、私が若い時に出会っていたら友達にはなれなかったかもしれません。でもこうやって還暦近くになって出会うと、各々がたくさんのことを経験してきているせいか、お互いの人間性を素直に認め合うことができて、ちょっとした感覚のズレや考え方の違いがあってもいちいち気にしません。

 ほどよい距離の友情が、これからも末永く続きますように。