還暦記念の「ざ びぼうろく」THE備忘録 

目にとめてくださり、ありがとうございます。還暦を機に、これまでの想いやこれからのことを毎日書いていきます。

寝るためのホテル、知りませんか?

道の駅 小豆島オリーブ公園

小豆島 秋の夕暮れ

 小豆島の道の駅オリーブ公園では、魔女の宅急便に出てくるキキのように、ほうきと一緒に撮影するのがおススメだとタクシーの運転手さんに言われ、撮影場所まで友人2人とレンタル用のほうきを持って急ぎ足で歩いていました。

 私たちはこの公園を見学したあとに、エンジェルロードで夕陽を満喫しようという予定があり、日没が迫っていたこともあって、かなり急いで歩いていたところを、一緒にいたタクシーの運転手さんが大きなキャリーケースを引いた外国人の老夫婦に呼び止められました。友人たちはさっさと行ってしまったので、私と運転手さんがその老夫婦のお相手をすることに・・・。

 

 我々は少し前に、公園の登坂をとぼとぼ歩いていたそのお2人を、タクシーで追い越してきていたので見覚えがありました。

 ご主人の方が小さな地図を指さして、「ここがこの公園か。」と英語で聞いてきたので、運転手さんと私とで大きくうなずきました。どうやらお2人はホテルを探しているご様子。運転手さんに確かめると、公園内にホテルはないとのこと。

 私が日本語で「ホテルはここにはありません。」と言って首を横に振ったら、それを見た奥様の方が、スマホの翻訳アプリを出して、「Translation to」の後に何か言葉を入れて、画面を下へ下へとスクロール。

 そして我々に見せてくれた画面には「寝るためのホテル」と書いてあります。

「え~っ、寝るためのホテル?何を聞かれているの?」運転手さんも私も苦笑いです。

 

 英語など話せない私が「name of hotel?」と尋ねると、どうやら通じた様子。ご主人様がぶ厚いポケットファイルを出してきて、紙に小さく印刷されている英文のホテルの住所を指さしました。文字のフォントサイズは4くらい。夕暮れ時ということもあり、運転手さんも私もなかなか読めません。

 住所を何とか読み上げると、運転手さんが「それならある!」と坂の下の方を指さしました。「ここを下って大通りを渡ると、すぐ右に看板があるから。」と日本語で説明。大きなジェスチャーだったので、何となくわかってもらえた雰囲気です。

 私が運転手さんに「何か目印は?」と聞くと「ヤシの木が3本あるから。」

 ヤシの木って英語で何だっけ?と1秒くらい悩みましたが、え~い、と勢いで

「ゴーストレイト、ダウン。(大通りを渡るというのが言えず・・・)ターンライト。パームツリー、スリー!」と言って、2人で大きく腕を動かしながら下へ降りて、右に曲がるようにとジェスチャーをしました。

 老夫婦は笑顔でわかったという表情になり、下りて行かれました。

 

 公園での撮影やお土産購入を大急ぎで終わらせて、タクシーでエンジェルロードに向かう道すがら、先ほど聞かれたホテルの近くを通ったら、ヤシの木が3本以上あるのが見えました。

 運転手さんに「3本じゃなかったですか?」と車内で聞いたら「ホテルの前に3本、その隣の建物の前にも数本あるんだよ。」

 

 ご夫婦、無事に「寝るためのホテル」に到着できたかな?