小学生に算数を教えたり、宿題のサポートをするボランティア活動をしていますが、スキマ時間に一緒に活動している方と少しお話をしました。お話をした方は元教員だそうで、私と同じ。教育ボランティアの研修会の話から、自分の前職の話題になり
「私は、教えることが大好き。今も楽しくって仕方がないの。教職は天職だった。」
「それは、教え子さん達もお幸せでしたでしょうね。」
そう答えながら、「教職が天職」という言葉があまりにも衝撃的で、自分はいったいどんな教師だっただろうと、なんとも言えない気持ちになりました。
私も教材研究は努力したし、教職は大変だったけれども楽しかった。抜擢されて発表をしたときは誇らしい気持ちにもなり、教え子の結婚披露宴に呼ばれた時は心から嬉しかった…。
でも、教師という職業を大好きだったと思ったことがあったか、天職と言えるか。
自問自答してしまいました。
教えることは決して嫌いじゃなかったけれど、それ以外の業務(例えば校内のIT化)に忙殺されて、教師生活の後半は教えることの楽しさなんて感じられぬまま、疲労困憊で定年を迎えた気がします。
「天職だなんて羨ましいです。私は、いつも自信がないままの教師生活だったと思います。だから再雇用にも行きませんでした。」と答えました。
これが本心。うん、間違いない。
ボランティア先で出会う小学生に対応しているときは、心に余裕を感じながら見守れているのを実感しています。
現役の時にはあまり味わうことがなかったけれど、初心にかえったつもりで丁寧に指導していきたいとつくづく思いました。