還暦記念の「ざ びぼうろく」THE備忘録 

目にとめてくださり、ありがとうございます。還暦を機に、これまでの想いやこれからのことを毎日書いていきます。

花曇りの空で思い出す「一太郎入っていますか?」

ブローチ

アンリ・マティス展のお土産 いつもありがと

 高校時代からの親友が、マティス展のお土産をくれました。私たちは3人組なので、何かというと3人お揃いのグッズです。今回も彼女は3色のブローチを買ってきてくれて、私にはこの色が。

 いつも、ありがとね。

 

 彼女は、4月から再任用で週4日教育現場で働く身。昨年度は週2日勤務でしたが増やしたのだそう。65歳までは続けると言っていました。Yちゃん、偉いなあ・・・。

 

 人手不足は教育現場においても顕著で、担当教員が赴任しないまま新年度を迎える学校も最近ではちらほら聞きます。産休や療休の教員もいるわけですから、学校は通年で教員を探している状況です。

 昨年春に退職した私は、絶対に教職には戻らないと周囲に宣言していましたが、それでも5月にオファーがありました。「4月に赴任した先生が1ケ月で退職」されたとかで。

 4月1日に赴任して翌日に辞めた先生もいらっしゃると聞いています。教職を目指す若者が激減という話題もメディアでよく取り上げられていますので、再雇用の先生は不可欠。Yちゃん、頑張ってね。

 

 今年もいよいよ新年度がスタート。私が勤務してきた学校では、4月1日午前9時から職員打ち合わせ。新採含めて異動してきた教職員が一同に会します。職員会議が終わると、教科、学年、校務分掌と、1日中会議が続きます。そして初日だけ、新メンバーは応接室で昼食。

 新メンバーが別室で昼食中に、古参メンバーはさっさと食事を終わらせて、職員室内で机と椅子を大移動&大掃除。3月中に職員室を模様替えしちゃうと、生徒に異動がばれちゃうという学校特有の事情があるのでね。

 職員室内には大量のLANケーブルがあり、教員の机上に必ず1本ずつないと困るのに、この大掃除のときに必ず「ケーブルがない」という人が出てきます!

「必ずご自分で確保してくださいね!」と、声かけをするのが私の役目でしたが、皆それどころじゃない。自分の荷物移動に夢中でね・・・(苦笑)。

 

 騒動がおさまり、大量のホコリが床に落ちる頃、応接室で昼食をとった新メンバーが緊張の面持ちで初めて職員室に入室。私はその方々に整備した端末を配るのも仕事でした。PCの立ち上げ方からパスワード(必ず変えてくださいね、を力説)、ネットワークへの入り方等々、ひと通りご説明申し上げると、毎年必ずこうおっしゃる方が・・・。

 

 「一太郎入ってますか?」

 

 また、今年もか・・・。まあ、ご用意はしておるんですが・・・。

 

 ほかにもネットワーク関係の業務が山積。本当は自分の教材研究(教員はこれが一番大事なのにね!)を最優先して授業に備えたいのにと、いつもストレスがたまっていたあの頃。

 

 「新年度の季節になると、昔のことを思い出すわよ。当分はね。」と、とっくに定年退職した先輩がおっしゃっていましたが、まさにその通り。

 花曇りの空を見ながら、あわただしく授業初日を迎えていた怒涛の4月を思い出したのでした。