還暦記念の「ざ びぼうろく」THE備忘録 

目にとめてくださり、ありがとうございます。還暦を機に、これまでの想いやこれからのことを毎日書いていきます。

雨どいにも草が・・・。

雨どい

こんな高いところにも草が生えるのね。

 施設に入所中の実母を訪ねました。私も退職してからは、毎月1回は顔を出すようにしていますが、実のところ、会いたい気持ちと憂鬱な気持ちが半分半分。

 

 母は私に会うと、

「いつ迎えに来てくれるのか」、「早く家に帰りたい」、「こんなところはもう嫌だ」と私を責める(攻める?)ので、面会の15分間が私には少々苦痛。彼女の居室まで入ってあれこれ身の周りの世話を焼いたりできればいいのでしょうが、母のいる施設ではコロナ患者も出ているので、それは不可。直接の面会でさえ、最近またやっとできるようになったくらいなのです。母自身も昨冬にコロナに罹患しているので、施設の方針も仕方がないことですが、母のいら立ちもわからなくはありません。

  

 母に会いに行く前に気分を高揚させようと、施設へ向かう前に友人とランチをしました。

「会えるうちが花だよ。行っておいでよ。」と友人たちに励まされ、面会時間ぎりぎりに施設に到着。

 

 面会室で先に待っていると、母が職員さんに連れられて入室。職員さんが部屋を出た途端、いつものようにテーブルに顔を伏せて「あ~あ、もう疲れちゃった!」

 

 お、また始まりそう。いつもの攻撃が!

 

 そこで間髪容れずに

 「あのね、私ね、最近○○(長男の名前)の家で家政婦してきたんだよ。」とこちらから先制。すると孫の話題で気を良くしたのか、母も「あら~。」と話にのってきました。お、これは好感触。私がどんな家政婦業をしてきたのかを細かく説明したら、

 

 「お前、よくやったね~。それは大変だったね~。」と私を労う言葉が!

 93歳の母親からの優しい言葉に、私もちょっと涙目・・・。

 「だからさ、私もちょっと疲れちゃって、今日はしょっぱいお煎餅とか持って来れなかったんだよ。ごめんね。」

 「いいんだよ~。そんなこと。」と、また気遣う言葉が。

 母親らしい対応にホッとしました。

 

 あっという間に面会時間の15分が過ぎて、職員の方がお迎えにみえました。

 「私の部屋でこのまま娘とおしゃべり続けちゃだめなの?」と職員さんに聞いていましたが、やんわり断られ・・・。

 「じゃあ、また来るね。」と言ったら、私の手を握って「また、来てね。」

 「もう、お前になんか会いたくない!来るな。」と怒られて別れることも何度かありましたが、この日の母親は神対応。こんな日もあるんだなあ。

 

 施設からの帰りはいつものように実家のパトロール。実家の前の電器屋さんのおばさんが私を見かけて、実家の郵便受けに入っていたDMを渡しに来てくれて、少し世間話。「郵便受けに溜まっているとよくないからね。」と言っていつも気を遣ってくださるので、本当に助かっています。

 

 その後、家の中と外回りをチェック。室内に小動物とか入りこんでいたらどうしようといつもドキドキしながら見てまわりますが、エサになる物もないので、今回もその痕跡は無し。

 庭や畑だった場所はさすがに草が伸び放題。また業者さんに草刈りお願いしなきゃ・・・。

 

 帰り際、秋の空でも愛でようと見上げたら、雨どいに草が生えているのを発見して苦笑い。

 秋の風情を楽しむどころか、「空き」家感をとことん感じたのでした。

(失礼いたしました・・・)