還暦記念の「ざ びぼうろく」THE備忘録 

目にとめてくださり、ありがとうございます。還暦を機に、これまでの想いやこれからのことを毎日書いていきます。

5色の思い出

墓の花

今回は4色になってしまいました。

  この時期に墓参用の花売り場に行くと、独特のカラーコーディネートの花束が大量に並べられています。

 菊の黄色、りんどうの青紫、カーネーションの赤、百合の白・・・パステルカラーも少数派としては見かけますが、やっぱりこの4色かな。それに葉っぱの緑も加えれば5色。

 

 日本の歳時記を生徒に教えていたときに、陰陽五行のことを知りました。

 緑(青)・黄・赤・白・紫(黒)の5色のことで、5月の端午の節句の吹き流しや7月の七夕(しちせき)の節句の短冊の色もそうなのだとか。仏教ともつながりがあるから、墓参用の花の色も独特な色合いなわけですね。

 

 「お弁当を詰めるときも、この5色を入れると彩りがきれいだし、栄養バランスも整いやすくなります。白は飯ですが、他の色はどんな食材がいいですか?紫は黒でもいいですよ。」と高3生徒に聞きました。

 緑はほうれん草始め、野菜の名称がいくつか出て来ました。

「黒は、いカスミ!」とはりきって答えた生徒もいましたが、黒の食材はなかなか思いつかない様子の生徒たち・・・「黒ゴマを使ったほうれんそうの胡麻和えや、焼きのりを巻いて作る卵焼きも断面がきれいですよ。」などと私が言いますが、全体に反応が薄い。「ひじきの煮物」「きくらげの炒め物」「海苔の佃煮」などのメニューは、彼らが中高年にならないと出てこないのかなぁ。

 

「黄色は卵もそうですが、野菜でも摂れますよ。何がありますか?」こちらの予想はコーン、カボチャ。すると解答は「パプリカ」「黄色いミニトマト」。確かにカボチャは切るのが大変だから、家庭でも敬遠されがちかな?冷凍カボチャもあるんだけどなあ。

 

 赤はトマト、イチゴ、海老という解答。カレーではおなじみの人参も、お弁当のおかずとなるとすぐには思いつかないそうで・・・。

 

 それならと調理実習にニンジンとゴボウのせん切りを使ったサラダを計画。マヨネーズ味なら喜んで食べてくれるかなと思い、決行。

 切ることに手こずるのは予想通りでしたが授業時間はかなり押し気味。さっさと試食を終わらせて後片付けさせれば…ところが私の思惑は見事にハズレ。

 彼らの技術力では、そもそもの切り方が太いということもありましたが、茹でたニンジンやゴボウが噛み切れず、とにかく食べ終わらないのです。そこへ非情にも終わりのチャイムが調理室に鳴り響いたのでした…。

 

とまあ、墓参の花から昔の色々なことが思い出された次第です。