還暦記念の「ざ びぼうろく」THE備忘録 

目にとめてくださり、ありがとうございます。還暦を機に、これまでの想いやこれからのことを毎日書いていきます。

還暦初めて物語 かぼちゃの花を食す

天ぷら

一応、天ぷらです。

 地元野菜の店に行き、目に留まったのが「かぼちゃの花」。しかもパッケージの外側に天ぷらにするとよい、との記載あり。かぼちゃの花って食べられるのね~。珍しさに魅かれて購入しました。自宅には前々から高級天ぷら粉がすでに購入済み。なぜお高い粉にこだわるかというと、技術がない私でもきっと上手に揚げられるのではないかという淡い期待がありまして・・・。

 

 私はそもそも料理はあまり・・・・コロッケ、天ぷら、フライなど、準備の段階でバットやボウルをいくつも使う料理は特に敬遠傾向にあります。若い時はそれこそ失敗続きで余計にやる気を失いました。山菜をくれた義姉に「これって、山菜の素揚げ?」って聞かれたこともありましたっけ。

 恥ずかしながらこれでも元家庭科教員・・・現役時代、「調理実習やりま~す。」って言うと生徒大喜び、私はちょっと緊張。被服実習だと私が大喜び、生徒は不安な顔つきっていう感じでしたかね。

 

 買って来たかぼちゃの花はすでに閉じていて、細長い形。表面もややチクチクしていますが、火を通せば大丈夫かな。とりあえず、天ぷら粉の袋に書いてある通りに準備開始です。料理経験は貧弱でも「粉のグルテンを出さない方がサクッと揚がるんですよね。」という知識は授業で経験済み。袋には記載がなかったけど氷水で準備してみました。

 

 私が子どもの頃、天ぷらは父親の役目。彼は特に細切りニンジンの天ぷらが大好物。氷水と溶き卵で粉を溶き、竹を削った自作の太い菜箸でにんじんを衣と和えていたのを思い出します。大きなバットにオレンジ色の天ぷらが大量に並んでいました。何で4人家族なのにこんなに作るの?というくらい大量にありました。今はニンジンの天ぷら好きですが、当時は苦手で、父親の頑張りに応えてはあげられなかった。しかもニンジンの角にはどれもちょっと焦げ色がついていました。少ない油で揚げていたのかな?天ぷらというものに焦げ色がついていないことを知ったのはだいぶ後になってからです。そして、ちょっと作るつもりが結果的に大量になってしまうという天ぷらのトラップも今なら深く理解できます。

 

 で、私もどうにかこうにか完成させました。揚げ終えて狭いバットに載せて油切りをしているところを撮影。ナスや青紫蘇の葉もチラッと写っています。

 カボチャの花の天ぷらですが、塩をふって食べてみたら、少々ほろ苦い。タラの芽の天ぷらみたい。ある意味、想像通りのお味。しかもサクッとできました。お高いてんぷら粉、ありがとう。

 

 ネットで調べるとカボチャは栽培途中で雌花を摘花するそうです。

じゃあ私が食べたのは雌花?

でもほかに、雄花を朝摘んでそれを昼までに食べる、というような記事もありました。

じゃあ私が食べたのは雄花?

どっちなんだい!

 

 イタリアでは春から夏にかけてのお料理だそうで、花の中にチーズやアンチョビを入れて、花でくるんで揚げていました。(へぇボタン、何度も押したい。)

 

 それにしても天ぷらって季節がわかる美しいお料理だと思います。衣が薄ければ素材の色もうっすらわかるし、しかも素材本来の味がストレートに来ますし。

 野菜をしょっちゅう収穫している元農家に嫁いだ友人が、「一年中天ぷら作っている。」と言っていたのも理解できます。通常の食事ではもちろん、お盆やお正月の人寄せの時には絶対に外せないメニューとのことで、大量に作ってごちそうしたあとに、お土産としても持たせるそうです。持って帰ったらフニャフニャになっちゃうけど、煮て食べるとそれはそれで美味しいもんね。