「俺の梅干しだった。」
昼過ぎに帰宅したとき、先に昼食を済ませた夫にそう言われた。
あ、間違えたか!
「ごめん、ごめん。」
最近ホント、ミスが多い。私がお茶ポットの中栓をしっかり閉めていなかったために、夫がお茶を派手にこぼす事件はすでに複数回起きています。注意する夫はいつも柔らかい口調なので、かえって事が重大な気がするんですよね・・。ホントにごめん。
その日の昼食も定番のおにぎり。夫には昆布と葉唐辛子味噌の2種類を握ったつもりだったが、私用の昆布&梅干し(私はいつも1個)が、彼の方にいってしまったらしい。
夫と結婚して32年。夫の食べ物の好き嫌いはほぼ把握しています。(注:夫は私の好みを把握していないと感じるシーンは多々あり)
夫が苦手なおにぎりの具・・・梅干し(それ以外はほぼOK)
私が苦手なおにぎりの具・・・ツナマヨ、いくら、すじこ、スパム、鮭ハラミ・・・
食べ物の好き嫌いは夫より断然私の方が多い。
夫の実家に行ったときに、義母がすじこのおにぎりを握っていて、私は激しく抵抗(心の中でね)。お義母さんに食べられない旨をやんわり伝えたのですが、そのときのお義母さんの驚きようといったら。こんなに美味しいものを嫌う人間がこの世の中にいるのか、可哀そうな嫁・・・という表情でした。
そもそも私は海鮮系に苦手なものが多い。うみひこ、やまひこって物語がありましたが、私はやまひこ派。うなぎ、鯉、ドジョウなどの湖沼系魚は食べられますが、磯の香がプンプンするようなものや、魚卵系(たらこだけは大好き)、青魚の刺身、牡蠣・・・ダメなんです。
釣りが趣味だった実父。日曜日の夜には釣り上げた魚をさばいていましたが、台所中に漂う魚臭さとウロコの破片が飛び散った子どもの頃の風景は、大酒飲みの父親と全部セットになって記憶。そういうのもあって、海のものが嫌いになってしまったのかもしれません。シラフの父親は好きだったのになあ。
妊娠中、つわりがひどくて辛かったときに、義父母が旅行先で買い求めたと白子をたくさん送ってきたことがありました。もちろん私はそもそも苦手。しかも当時はつわりで冷蔵庫さえ開けたくない時期。夫は少しは食べたようですが、80%は廃棄したんじゃないかな?
後日「あの白子はおいしかったでしょ?」と義母に聞かれ、正直に回答したところ、また義母がショックを受けてしまい・・・。今思えば嘘でも「ハイ。」と答えておけばよかったのでしょうけれど、それを聞いて義母がまた大量に送ってきたら困るので、つい正直に答えたのでした・・・。
ちなみに現在の私が息子夫婦に食べ物を送る時には、事前に食べるかどうか聞いてから送るようにしています。過去の経験は役立てないとね!