還暦記念の「ざ びぼうろく」THE備忘録 

目にとめてくださり、ありがとうございます。還暦を機に、これまでの想いやこれからのことを毎日書いていきます。

ガス抜きのお手伝い。

指編み

ブレスレット、ありがとう。

 「先生、これあげる!」と手渡された指編みのブレスレット。小学2年生の女の子が帰り際に私にひょいっとくれました。放課後支援のボランティア先での出来事です。

 そこは児童館ではなくて、保護者が迎えに来るまでの時間で宿題をして、残りの時間で遊ぶという場所。15時から16時が低学年、16時から17時が高学年とメンバーも入替制です。保護者が17時以降にしか迎えに来られない児童は、同じ建物内の児童館へと移動していきます。

 一部の女子に人気なのは指編み。昭和でいうところのリリアン編みと同じ要領と思われます。私はいわゆる編み物はしますが、このリリアン編みはやったことがないので、先日小学生に教えてもらいました。そこで思い知ったのは、自分の手指が思うように動かないこと。彼女たちの手先を見ていると、しなやかに5本の指が動き、5分もあれば1mくらいの作品を仕上げますが、私は脳で理解していることが瞬時に自分の手指に伝わっていかないのです。単純な編み方なのに、とにかく進まない。それと指が太いので完成作品がゆるゆるの仕上がりになるのもがっかり。脳の活性化にはよい作業かと思うんですけどね。

 

 なぜか、毎回必ず走り回る男児がいます。先週は小学5年生、今週は小学2年生の2人。指導員がかわるがわるどれだけ注意しても、腕をつかんで止めても、言うことを全く聞かずにほかの子が座っている間をすり抜けて走っています。

 走り回るのを辞めるタイミングは当事者が痛い思いをしたときです。小学5年生は自分で滑って転倒したときにかけていた眼鏡を座卓にぶつけ、そこで走るのを辞めました。身体が大きい子だったので、転倒したときも大きな音でしたが、幸いにもケガはなかったようです。翌週は全く走りませんでした。

 小学2年生の2人は毎週小競り合いを繰り返す子たちで、片方がちょっかいを出すと追いかけっこがスタート。その2人も今回は片方が相手の顔に手を出したらしく、出された方は歯ぐきから少し出血したのでその後はぴたりと静かになりました。

 途中、その小学2年生を引き離して何とか座らせて、国語のドリルに解答するのをそばで見てやっていましたが、かなり苦戦している様子で、少々気の毒になりました。日中の授業でも、辛い場面があるんじゃないかなあ。もうすぐ夏休み。学校から解放される時間が彼らに有効であればよいのですが・・・。

 

最初から黙々と宿題をやり、その後も持参した通信教育の課題をやる子

宿題はそっちのけで、教室にある本にずっと夢中な子

宿題は学校で終わらせてきて、教室にある難しいプリント問題を解きたがる子

宿題が終わると工作や指編みに取り組む子

支援員を独占してトランプや将棋、リバース(今はオセロとは言わないようですね)をやる子・・・・

 本当にいろいろな小学生に出会います。彼らなりに毎日を頑張って過ごしていることでしょう。学校が終わってお迎えが来るまでの狭間の時間。おばあちゃんのような視点で彼らをつい見てしまいます。「ガス抜きさせてあげたいなあ。」と。

 

 保護者が迎えに来ると、全員表情が変わります。そこだけはなぜかみんな一緒なんです。