展示会場で生地を買い、本を見ながら型紙をお直しして、このたびやっと縫い終わりました。こういう服のことをコートドレスというのだそうです。気にいっているのは袖かな?腕も細く見えそうだし、重ね着もできるし。ダブルガーゼの生地だからお肌にも優しくてよいです。ペイントされている布で初めて縫いましたが、色落ちすることもなく順調に縫えました。スチームアイロンが濃いペイント部分にくっつきそうになってヒヤリとしたこともありましたが、最終ステージ、難関のボタンホールも無事クリア。まずまずの作品となりました。
自分で着て鏡の前に立つのはもちろんうれしいのですが、こうやってボディに着せて遠くから眺めるのも、これまた至福の時間。ほっとして、うれしいため息がもれます。フ~。
ちなみに今回使用のボタンは都内の某美術館ショップで買った、イギリス製の陶器です。1個数百円、全部バラバラのデザイン。傷がなさそうなのを選んだら7個しか買えず、縫った服に使ってはまた取り外して、と大切に使い続けています。このボタン、洗濯機で洗っても割れないんですよ。優れものです。今回は6個で間に合ったので余ったボタンをあえて一番上につけちゃいました。通常、スペアのボタンは裾の裏側やタグに付いていますけど、あえてトップに持ってくるあたりがハンドメイドのよいところ。自画自賛。
一緒に美術館に行った友人が「〇〇〇円のボタンをそんなに買う人っているんだね~。」と半ばあきれて言ってましたが、欲しいボタン、なかなか売っていないんです。昭和の頃はそれこそボタン屋さんがあって、店内に積み上げている商品箱の中から色々と選ぶこともできましたけど。大きなモールは近所にもありますが、専門店は皆無。これぞというボタンにはなかなか出会えません。
着せているボディは私よりひとまわりは小さめで、撮影専用に購入しました。首も腕も細くて、かっこよく写真が撮れるので必需品です。縫製用のボディは別にもうひとつあって、それは私サイズに補正してあり、すでに40年使っています。自分の服を縫っている途中でそのボディに合わせては確認するので、こちらもまた必需品。学生時代から使っている、自分の服を縫うために用意した等身大のボディです。
学生時代の授業で自分サイズのボディを用意するという課題がありました。ボディは削るわけにはいかないので、胴体で一番細いウエストサイズに合わせて購入し、ほかは自分で大きくしていきます。表面が布製なので、大きくしたいところに綿(わた)を置いて、上からシーチングというベージュ色の薄い布を当てて、綿がずれないようにシーチングを手で縫い付けていきます。縫うといっても、ボディ表面にぺったりと張り付いている布を小さくすくいながら縫っていくのは至難の業。針をつまむ指先が痛い思い出しかないですね・・・。釣り針みたいにS字に曲がっている針ですくって縫えば楽だったのになあ。当時の友人たちはバストとヒップに綿をあてて、グラマラスなボディに補正していましたが、私はバストのサイズ直しは不要で(泣)、ヒップのみ綿を大量にあてて補正したのでした。あれから40年(きみまろさんみたい・・・)
もちろん、要再補正。
今度はウエストを膨らませて使っております・・・。