数年前に白い刺繍が入った白レース生地ではおりものを縫いました。当時は還暦よりやや手前。そんな自分が真っ白レースを羽織っていて良いのかと、自問自答しながらその夏は過ごしました。
昨年藍染作家さんの展示会にふらりと入ったら、染めてくれるというお知らせを発見。
その白レースはおりものを染めてもらうことにしました。そして待つこと半年、今年の早春に完成したので取りに行き、ゴールデンウィークに着用。作家さんと一緒に記念撮影もして大満足!
だったのですが、先週ふとその服を見たら、ところどころ濃くむらになっている部分を発見。知らない間に汚したのだと思い、エマールで洗濯しましたが全く取れません。仕方なくインスタのDMで作家さんにご相談したら、それはきっと染めむらだということで、もう一度染めてくださるということになりました。
どんな工房なのかも興味があったのでワクワクしながら品物を持って行ったら、工房は田園地帯の可愛い三角屋根のお宅でした。まさにイメージ通り。隣には小さな田んぼ。最近ご自分達で田植えをされたそうで、小苗の隙間の水鏡には山も映り込んでいて、それはそれは素敵なところでした。
まずは染め直し。今回は念のため2回染めてくれたので、以前より2段階濃い色になりそうです。「なりそう」と書いたのは、染めた後の処理は自分でやることになったから。作家さんに「自分で仕上げる体験もいいですよ。」って言われて、確かにそうだよなあって思いまして…。
以下は作家さんが教えてくれた後処理の手順です。
60℃くらいの熱めのお湯に半日ほど浸しておく
(うす黄色orうす茶色っぽい灰汁の色が出る)
↓
水で2〜3回すすぎ洗いをする
↓
脱水・乾燥
この状態でも着用して問題ないが、より丁寧に洗いを行う場合は、
丸一日天日干し
↓
60℃くらいのお湯にくぐらせる
↓
水ですすぎ洗い
↓
脱水・乾燥
これを数日繰り返すと、より布の中の灰汁汚れが抜けて、3〜4日ですすぎの際に色が出なくなる。
ということで、ただいま第一段階。お湯に浸漬中です。これだけの手間がかかるから、藍染の服ってお高いのね〜。
白レースの生地だったから白糸で縫ったけど、糸はポリエステルだったから全く染まらず。藍色が濃くなるから、白ステッチがますます目立つはおりものになっちゃっいそう。
「きれいな縫い目です。」と作家さんは言ってくれたんですけどね。
工房では作家さんとミシンや縫製資材の情報交換したり、染織関係のおしゃべりで大盛り上がり。まだ40代のお若い作家さんなので、子育て談義にまで話題が広がって、とっても楽しかった!
さてと、数時間後には水洗いして脱水、乾燥させなきゃ。
藍染の宿題?頑張るぞ。