還暦記念の「ざ びぼうろく」THE備忘録 

目にとめてくださり、ありがとうございます。還暦を機に、これまでの想いやこれからのことを毎日書いていきます。

フツーの暮らしに感謝。心からありがとう。

冊子

絵本かと見まがう冊子でした。

  私は2019年秋に手術をしています。今日はその術後の定期検診。朝から憂鬱な日です。夫同伴で病院に向かいました。

医師は行くたびに交代されていて、執刀医から数えたらすでに5人目かな。

今日も「初めまして」の挨拶からです。

検査を先に受けて、若い男性医師が画像診断。「今日の検査結果からは異状は見られませんね。」

 

あ~よかった!

その言葉で今日の不安は全部吹っ飛びました。検査のときからずっと心臓がバクバクだったしね。夫もホッとしたはずです。年1回の検診も早4年目。術後5年間はその検診を受けるようにと言われているので、来年で卒業できればなあと思っています。 

 

 おかげさまで今のところ毎日フツーの生活を送っており、手術のことが遠い昔のようにも思えますが、細胞はいつ変異するかわからないし、悪性の微細細胞が長年見逃されていて、ある日気づいたら・・・なんていうことも無きにしもあらずなので、不安はずっと抱えたままです。

 

 病気の疑いを聞かされたときには他人事のように思えてピンとはきませんでしたが、手術前検査を数回受けて病名が確定するころにはずいぶんと落ち込みました。学会が標準治療として出版している本を読み、何とか知識を蓄えて現実に立ち向かおうともしていましたが・・・。そんなとき、ネットサーフィンをしていたら同じ病気の仲間が集うサイトを見つけ、そこで情報交換をしていくことで心がだんだん落ち着いてきました。

 同年代のグループに入り、コロナ禍のときにはリモートでおしゃべりしたりLINEで毎日やりとり。このところはオフ会で実際に会っておしゃべりすることもあり、この病気のおかげで?新たな友人がたくさんできました。同じ境遇の仲間って本当にありがたい。麻雀にはまったのも、この仲間のひとりに麻雀歴30年という人がいて、彼女の指南で本格的に始めたからです。麻雀メンバー数人と、来月一緒に雀荘に行く約束をしています。

 

 今日、待合室で何気なく手に取ったパンフレット2つと冊子。パンフレットは、その病院で開催している患者サポート会の案内と、検診を推奨する活動をしている団体の案内でした。私自身、人間ドックの検診でひっかかり、自覚症状がないまま病名を告知されているので、検診の重要性は身に染みてわかります。早期発見できたからこそ、術後も今のような生活ができていると思っているので、この団体の正会員になろうかと考えたりもしました。早期発見のための検診は、会う人会う人に勧めています。

 冊子の方は絵本かなと持ち帰り、帰宅後表紙を開いたら「転移・再発したとき」と書かれていたのでびっくり。どのページも優しく語りかける言葉とかわいらしいイラストがふんだんに描かれてはいましたが、今の私にもドキリとすることが書いてあり、ちょっと心がざわざわしました。

 同じ病名であっても、病状の段階によっては「どう生きていくか。」を深く考えなければならない方も相応にいらっしゃるのだということに気づかされると同時に、その方々に比べたら今の自分はずいぶんと恵まれている、日々感謝しなければならないとつくづく思いました。