今週のお題「小さい春みつけた」
あいにくの曇天で氷雨も降っていました。
赤信号で止まっているときに、遠くに見える大きな桜の木に目をやったら、灰色の空とこげ茶色の枝との境目が薄っすらピンクがかって見えました。桜の木の上の方には、つぼみがたくさんあるということでしょうか。
その大きな桜は数本が列になって立っているので、霞がかったピンク色も長く続いています。つい見とれてしまいました。
あと10日もすれば今年も桜の花が咲くんでしょうね…。
日々の暗いニュースを見聞きすると私は気持ちが落ち込んでしまって、最近はニュース番組を避けるようになっておりますが、桜はそんな世の中の事は全くお構いなし。毎年満開の花を咲かせ、潔く散って青葉若葉を出して、葉を落とし、硬い芽からまた花を咲かせる…を繰り返してくれます。まさに「即今目前」。見習いたいです。
今は施設にいる実母ですが、彼女はフルタイム勤務のリタイア後、毎月のように旅行に行っておりました。その母が忘れられない景色としてよく言っていたのは
「奈良の吉野の千本桜、絶対に1度は見に行くと良いよ。」
映像で見たことがありますが、本当に見事な風景。実際にはハイシーズンの頃は激混みでしょうから、なかなか行くのもためらいますが、思い立った日に1人でぱーっと行くのも今の私ならできそうです。
ただ、1人旅で躊躇するのは、美しい景色を見たときに一緒にその美しさを共感できる相手がいないこと。でも圧巻の桜だったら、そんな寂しささえ感じないのかもしれませんね。
灰色の雨空にこげ茶色の桜枝、その枝先にはうっすらと霞がかったピンク。
今年どれくらいの蕾が準備していることでしょう。
ちょっと元気をもらえた信号待ちでした。