還暦記念の「ざ びぼうろく」THE備忘録 

目にとめてくださり、ありがとうございます。還暦を機に、これまでの想いやこれからのことを毎日書いていきます。

浮島と有松絞と衣錦尚絅

浮島

こういうお菓子は浮島(うきしま)と呼ぶそうです

 温帯低気圧に変わったとはいえ、結構な雨降り。お茶の教室には丸洗いできる着物を着て行こうと有松絞(ありまつしぼり)の浴衣を出してきました。丸い模様ががいっぱい並んでいる個性的な柄の有松絞。本当は7月くらいから着るのがいいのでしょうけど、蒸し暑いから許されるかなあ?白い襟を重ねて着て行きましたが、先生からも高評価で私も気分上々でした。

 

 今月はなぜかお稽古先で有松絞の話題が何回か出ました。先々週は先生が昔購入したという大きな有松絞のスカーフを出してきて、「何かにリメイクできないかしら」と我々生徒に相談。皆で意見を出しあい「帯揚げにするのがいい」ということになり、裁縫好きな私にリメイクの大役が回って来てびっくり。

 すると翌週に生徒の1人が絞りの大きな生地を持参。自分用に帯揚げを作った残布だそうで、私にそれをくださるというのです。残布といっても帯揚げはあと2本は作れそうな大きさ・・・。ありがたく頂戴いたしました。

 先生に頼まれた有松絞はハサミを入れるのも緊張しそう。「万が一失敗したらごめんなさい。」と先生にはすでに謝っておきましけど・・・。

 

 さて、その日の話題の中心は先日のお茶会のこと。

 私が圧巻だと感じていた正客と主催者との会話のやりとりについては、先生は違う印象をおもちでした。正客はもう少し落ち着いた振る舞いの方がよろしいとのこと。

 確かに会話のキャッチボールの球速は速かったかもしれません。主催者が説明すると、正客はたたみかけるようにご自分の知識も披露しながら返答されていましたっけ。

 

 先生曰く、主催者の説明があったら一呼吸おいて、たとえ自分が知っていることでもあまりそのことは言わずに応答するのが望ましいとのことでした。

 

 それって「衣錦尚絅(いきんしょうけい)」ってことですかね。

 勤務校の創立精神にもあると知り、言葉の意味に感銘を受けて、授業ネタとして生徒に教えておりました。

 衣錦尚絅とは金や銀などを織り込んだ美しい絹織物を着たその上に薄絹(うすぎぬ)の衣をまとうこと。

 つまり才能や徳はひけらかさずにする、見せびらかさず謙虚であることが望ましいということです。

 

 本日もお勉強させていただきました。ありがとうございました。

 先生が注文してくださった「浮島」めっちゃ美味しかったです。

 またよろしくお願いしまーっす。