還暦記念の「ざ びぼうろく」THE備忘録 

目にとめてくださり、ありがとうございます。還暦を機に、これまでの想いやこれからのことを毎日書いていきます。

感動を与えるためにプレーしなくていいですから。

クラリネット

購入してから早45年…最近は眠っています。

 高校時代は野球応援に行くことが大好きでした。吹奏楽部員には、夏には吹奏楽コンクールという大切な行事もありましたが、私は野球応援派。野球が好きというのもありましたが、吹奏楽部員の特権として公然と授業をさぼれるからというのも大きかったと思います。硬式野球部が勝ち進むたびに「また授業がさぼれる!」と心の中でガッツポーズをするような生徒でした。

 応援に行くときのバスの中では部員によるカラオケ大会が毎回開催されます。先日こちらのブログで書きましたが、球場に到着するまでも大変な盛り上がり。球場が見えてくると、必ず顧問の先生に今日は何点で勝利するかを予想してもらうというお決まりのやり取りも懐かしく思い出します。

 

 当時の野球応援は全イニングを演奏。守備のときも専用の曲が用意されていて練習していきました。1回と7回には校歌を演奏してエールの交換をします。相手からのエールを聞いているときに自分たちのチームにヒットが出たのを見てつい喜んでしまい、先輩に注意されたことも。エール交換のときは神妙な顔で頭を下げていなければならないのでした・・・

 楽器にも過酷な環境なのに当時の自分は無頓着で、日差しから楽器を守るためにタオルを巻くのを忘れることもしばしば。当時は制服姿での応援でしたが、制服はサマーウールのジャンパースカート。帰宅して制服の内側が乾いた汗で白くなっていたこともありました。

 応援曲で一番好きなのは「アフリカンシンフォニー」です。中学校の時に初めて練習した曲ですが、その後私がだいぶ大人になってから応援曲としてよく耳にするようになりました。教員になってから何度か勤務校の野球応援で演奏しましたが、追加点が欲しいときには本当に欠かせない曲だと思います。

 ここ数年で野球応援もだいぶ様変わりしました。昨今は攻撃の時だけの演奏、タイムのときは音量を下げる。制服ではなくてTシャツや体操服姿での応援など・・・しかしながら、地域によっては体温に近いような気温の中での試合と応援。だいぶ心配です。

 酷暑で応援に行けなくてもネット中継で観戦できるのはありがたいです。母校の試合はアナウンサーが解説をしながらの中継でブラスバンドの演奏も聞こえてきましたが、別の県の、夫の母校のネット中継はバックネット越しで網目も画面にしっかり映っている中継。アナウンサーは不在。臨場感のある大きな声と太鼓での応援でした。ヒットが出たときのファンファーレが歌声で聞こえてきたのにはある意味カルチャーショック。地方によってずいぶん違うものなんですね。

 今年も選手宣誓で「感動を与えられるような・・・」という言葉を聞きましたが、「高校生のうちからそんなことは考えないでいいから」と言いたくなります。

 プロ選手ではないのだから、ひたむきに自分たちの勝利のためにプレーしてくれればいいのになあと思います。