「今日も少し遅れちゃったかも。」
足早にお茶の先生のお宅の裏口から入り、母屋の脇を通って玄関前に出たところで、
「お~っ!」
真っ赤な霧島ツツジに出迎えられました。
高さは2m近い。ツツジをよそのお宅のお庭で見上げることなんて、そうそうありません。こういうツツジは大きな公園の斜面で見かけるんじゃなかった?
先生のお庭の管理には脱帽です。
「この時期に咲くのはツツジですよね?」
最近、もっぱら周囲の人に聞いている私。いまだにツツジとサツキとの違いがわからない。サツキの方が後から咲いて小ぶりだよなあ、なんて解釈しています。
読めても書けない漢字のトップ3に入るかも。「憂鬱」とか「薔薇」とかの類いね。「ろうそく」に似てる気もします。
※ちなみに「ろうそく」は「蝋燭」と書く。こうやって比較すると、あまり似ていないか・・・。
調べたら「躑躅」は「てきちょく」とも読むのだそう。「てきちょく」とは足踏みをしたり立ち止まったりすることで、躊躇しながら進む様子なのだそうです。
なぜ、ツツジの前でためらいながら進む?
それはツツジのあまりの美しさに道行く人が足をとめるから、とか、レンゲツツジには毒があり、羊がためらって立ち止まるからとか、ネットで調べたら色々とうんちくが書いてありました。
ということは、今回の私もまさに「てきちょく」だったわけですね~!
レンゲツツジには毒があるようで有毒植物なのだそう。昭和の小学生(私のことです)は学校帰りにツツジの花を摘んでは根元の蜜を吸って「甘~い!」なあんて言ってたけど、あれはたまたまセーフだったということか?!危なかったね・・・。
ちなみに十二単にも「躑躅」という色の重なり(袖口などで、紅・淡紅・より淡い紅・青(緑)・淡青(淡緑)・白という連なり)があるそうで、平安時代の人とツツジの美しさを分かち合えたようで、ちょっと嬉しくなりました。